2009年10月19日月曜日

株式会社三栄(JUMBOグループ)

今回は出雲市を飛び出し、東出雲町に本社のある株式会社三栄を訪問しました。昭和58年にパチンコ店の経営会社を創業され、出雲店のほかに、本社のある東出雲町に1店舗、松江市に3店舗、米子市に2店舗、鳥取市に1店舗、合計8店舗のパチンコ店を展開されています。株式会社三栄の代表取締役 徳田照夫社長にお話を伺います。


東出雲町にある株式会社三栄本社

出雲市内にも多くのパチンコ店がありますが、週末になると駐車場がいつもいっぱいになっています。これほど多くの人がハマるパチンコの魅力は何だとお考えですか。

先日たまたまテレビを見ていると、ある老人ホームでの生活を紹介する番組がありました。その老人ホームでは施設内で使える独自通貨のようなものがあり、入居者がその生活の中でたとえば皿洗いをしたり、食器を運んだりしたときにその独自通貨を賃金のようにもらえる仕組みがあるそうです。そこで高齢者がその独自通貨を花札で賭けるシーンがありましたが、花札をしている高齢者が何とも言えない楽しそうな顔をしていらっしゃるんですよ。これを見た時に、こうした射幸心を人間誰しも持っているんじゃないかと思いました。



代表取締役 徳田社長

確かに、負けて損するかもしれないけどもしかしたら・・って思います。今のお話にあるように高齢者の方や年配の方も多いんですか。

そうですね。スロットは比較的若い方が多いんですが、パチンコは年配の方も多いです。それと最近は女性の方も多くなりました。

これほどパチンコ店が多い中で、どうやってライバル店との差別化を図っているんですか。例えば新台をいち早く入れるとかですか。

新台は全国一斉に入りますので、導入する機械で差別化は図れません。お客様にたくさん勝ってもらって喜んでもらうのが一番でしょうが、いつもいつもそうしていたのでは、会社経営が成り立ちません。そのため当社ではとにかく人(=社員)で差別化を図っています。お客様にからみて「あの店員がいるからあの店に行こう」と思ってもらえる社員を増やすことです。


店舗の事務室のドアに貼られていた「接客虎の巻」

確かにパチンコ店の接客はとても丁寧ですよね。そんな社員を育てるためにどんなことをしていらっしゃいますか。

店長やスタッフやアルバイトも参加して、月1回社内勉強会を開催しています。ここではテーマを決めて各自が自分の考えを話してもらい、スタッフ同士お互い何を考えているか知る機会になっています。
接客に関しては、2~3か月に1度外部に委託して専門員に店舗の接客態度をチェックしてもらっています。
また、社員の昇格には公募制度を取り入れています。

その昇格公募制度とはなんですか。


簡単にいうと選挙のようなものなんですが、昇格を希望する社員が立候補をして、職場の同僚や上司にプレゼンをして、まわりの共感を得られることを昇格の条件にしています。また立候補の条件にはポイント制度を取り入れています。これは、会社が定めた一定の項目や自己申告した項目をクリアすることで昇進に必要な貯めていくシステムです。自己申告の中には、大山登山やボランティア活動を申告した社員もいました。

それはユニークですね。どうしてそのような制度を取り入れたんですか。

まず第1に、社員にとって自分が何をすればいいか明確にする必要があると思ったこと。何をすればいいか分からないまま働いていても、非効率ですしそれにやっていておもしろくありません。
それともう1点は自ら考え自ら行動する社員になってほしいということです。

社長が求める人材、伸びる人材とはどんな人ですか。

いろいろありますが、人の役に立つことを考え、常に自発的に行動することができる人に来ていただきたいですね。この三栄を通してそんな社員を一人でも多く育てることが経営者の使命と思っています。昔ほどではないですが、人材確保には苦労します。それはやはりまだまだパチンコ業界に対する偏見があるのでしょう。うちに就職を決めるときに就職する学生の親さんに反対されるんです。そんな親さんにも「三栄に就職してうちの息子(娘)はしっかりしてきたな。成長したな」と思ってもらえるよう、社員を大切に育てていきたいです。

続いては平成19年入社 現在ジャンボマックスブロス店(松江市)に勤務している村上さんにお話を伺います。

この会社に入社された経緯を教えてください。

私は東京にある大学で経営学を学んでいたんですが、そろそろ就職活動をはじめようと、地元で開催された合同企業説明会に参加して、そこに三栄がブースを出展していたんです。せっかくだから話を聞いてみようと思ってブースに立ち寄ったのがきっかけです。


平成19年入社の村上さん

話を聞いてみていかがでしたか。

そこで説明していた人事担当の方がなんとも言えない朗らかな雰囲気でお話をされるんです。就職活動では業種は接客業とターゲットを絞っていました。パチンコ業界のことは全く知りませんでしたが、自分の好きな接客業で、より高いレベルの接客ができると思い入社を決めました。

実際入ってみていかがでしたか。

まず、店舗の活気に驚きました。スタッフも平均年齢が20代半ば~後半ですので、話しも合うし、明るい職場で良いチームワークで仕事ができています。

今はどんなお仕事をしていますか。

現在は松江のブロス店のカウンターキャプテンとして、ホールやカウンターでの接客をやりながら景品交換の発注や管理をしています。


笑顔でカウンターに立つ村上さん

パチンコ店は遅くまで営業していますが、勤務時間は何時までですか。

早番と遅番に分かれていて、早番の場合は8時前に出勤して夕方4時半に終わります。遅番は夕方4時半前に出勤して夜11時の閉店後片付けなどをします。だいたい夜中の2時くらいに終わって帰ります。この早番遅番を勤務シフトを組んでいます。土日に休むことはなかなか難しいですが、あらかじめ予定が決まっていれば、その日を勤務シフトから外してもらって休みを取っています。

景品で人気商品はどんなものですか。

今はお米やお酒が結構人気ですね。お酒はちょっと珍しいものも景品として揃えています。何を仕入れて景品として並べるか考えるのも楽しいですよ。


景品のお酒。中にはあまり見たことがない珍しいお酒も。

現在取り組んでいることはどんなことですか。

まだ私しか取り組んでいないんですが、お客様へのあいさつを「いらっしゃいませ」から「おはようございます」又は「こんにちは」に変えて言っています。

それはどうしてですか。

あいさつが「いらっしゃいませ」だとお客様も返しようがないんですが、「おはようございます」「こんにちは」といえば、お客様も「おはよう」とか「こんにちは」とか返してくださるんです。そこから「今日は暑いですね」とか「今日は調子はどうですか」とか話しが広がりコミュニケーションが取れるんです。

なるほど。村上さんは本当に接客業というか人との関わりが好きなんですね。

私たちスタッフの接客レベルが上がると、不思議なもので自然とお客様のマナーもよくなり、店舗の雰囲気がよくなるんです。その雰囲気が居心地の良さとなって、お客様にいい環境を提供できるようになります。


ホールにて

いままでで印象に残っているお客様とのエピソードはありますか。

店舗の立体駐車場でメガネを落としたと言って、カウンターに駆け込んだお客様がいらっしゃいました。その時私は持ち場を離れることができず、代わりに他のスタッフを呼んで一緒に探してもらい無事見つかりました。そのお客様が「昨日はありがとね」と握手までしてお礼を言ってくださったことがうれしくて今でも覚えています。

仕事をしていて大変なことはどんなことですか。

遅番と早番の勤務シフトが変わるときは、生活リズムを調整することが難しいです。また年末年始やお盆など、一般的に世間が休みのときに休めないことです。
接客ではパチンコで負けているお客様にも気持ちよくとまではいかなくても、楽しんでいただけるよう接客で気を遣うところですかね。

休日はどんなふうに過ごしていますか。

旅行が趣味ですが、社会人になってからはなかなか時間が取れません。最近は映画を見たりします。出雲や米子の映画館にもよく行きますよ。

パチンコやスロットはされないんですか。

前はやっていたんですが、どうしても遣いすぎてしまって、最近はセーブしてます。

パチンコはやっぱり会社の系列店とかでやるんですか。


それはしません。社員やアルバイトが自分の勤務先の店舗や系列店でパチンコをすることは禁じられています。だからまわりでパチンコが好きなスタッフは他のお店で遊んでいます。他のお店のサービスや接客を勉強するいい機会にもなります。

今後の目標を教えてください。

まわりのスタッフとのチームワークもよく、今とても楽しく仕事をしています。好きな接客の技術をもっと高めて、お客様に喜んでもらえるようになりたいです。また、結婚や出産をしても続けたいと思っています。今は女性のスタッフも多いので、そうしたスタッフも仕事を続けやすい職場環境になるといいなと思っています。

最後に今の学生にメッセージをお願いします。

就職活動にあたっては、はじめから先入観を持たずに、いろいろな職業、仕事に興味を持ってみてほしいです。私も今のパチンコ業界のことなど全く知らない状態で就職を決めました。これもある意味先入観がなかったから入社を決断することができたと思っています。今は全く考えていない業種でも、意外なところに将来の就職先があるかもしれません。いろいろな可能性を考えていろんな分野に興味を広げてみてください。



訪問したジャンボマックス黒田店(松江市)

編集後記

今回は東出雲の本社と松江の店舗の2か所を訪問しました。この会社の一番の印象はスタッフの方が本当に気持ちいい笑顔で対応してくださることでした。スタッフの方のインタビューは店舗で行いましたが、廊下、事務室、店舗ですれ違うスタッフの方それぞれが笑顔であいさつをされ、本当に気持ちのいい訪問となりました。インタビューであった、「スタッフの質が上がるとお客様のマナーが良くなる」という話しが分かるような気しました。 店舗での取材中も常連客が村上さんに声をかけられ、親しく楽しそうに話をされる様子が印象的でした。

株式会社三栄(JUMBOグループ)
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